平成22年度 新居浜工業高等専門学校入学式が開催
2010年4月8日
平成22年(2010年)4月8日、平成22年度新居浜工業高等専門学校入学式が開催されました。燧会会長である前田敏彦が、同窓会代表として祝辞を述べました。
入学式の様子
祝辞(動画版)
祝辞(テキスト版)
新入生諸君、並びにご父兄、ご来賓、そして教職員の皆様、入学式にお招きいただき感謝申し上げます。今日の良き日にあたり、母校同窓会「燧会」を代 表して皆様にお喜び申し上げます。母校は1962年、全国に国立高専の第一期校として開校された12校の内の一校であります。私は第1回入学式に臨み、そ して第1回卒業式にて巣立った者の一人でございます。
本日はご挨拶に変えまして皆様に三つのことを申し上げたいと存じます。
一つ、母校同窓会「燧会」の現状について
母校開校以来他校に編入した者を含め、巣立っていった学生は留学生を含め六千人を超え、企業人や公務員として、また自ら会社を起こし社長・会長として、国内はもとより世界各地の仕事場の最前線で活躍されております。
またエンジニアの枠を超え、その有り余る能力をして国会議員、市議会議員、母校や他大学の教授、博士、医師、経営コンサルタント、弁理士等々その活躍範囲も多岐に渡っております。
二つ、学ぶとは何かという事について
本校の基本理念・方針・目標等はホームページに掲げられておりますので、既に皆様よくご承知のことと存じます。私の考えるところの学ぶとは、学ぶ以 前にまず自分自身の足で立ち、自らを律する事、そして何事も自発的に行動する。その事が肝要で母校ではこれらの事が最も尊重されます。まさに「自・立・ 律・発」であります。こうした中で、学生諸君それぞれの人格が醸成されていくものと考えます。大変酷ではありますが、ご父兄の皆様は以上の事を十分ご理解 の上、今後は決してご子息に力を貸さない事をお願いします。
新入生諸君には、今までの勉強では問題に対してそれを解く方法を学べば必ず答えがありました。本日からは問題に対しての答えが幾つもあったり、また は答えそのものが無い場合もあるでしょう。未知なる課題を見つけ、それを解決する能力が問われるからであり、換言しますと机の上の知識の学習のみならず、 五感で学ぶ智慧を取得する事だと思います。
勉学に勤しむ中でやがて得がたき恩師と出会い、生涯の友となる人物が君を待っています。時として現れる試練さえも成長には不可欠な栄養であり、君を 育てる糧となるでしょう。どうか本校学生としての愛校精神と誇りを持ち、同輩・先輩諸君と共に個性豊かに学生生活を心ゆくまで堪能して下さい。母校は諸君 の期待に存分に応えてくれるものと確信いたします。
そして、諸君は母校から受け取るばかりでは無く、諸君の方から母校の為に、自らの在学の証しとしての確かで豊かな智慧のモニュメントを残して卒業して下さい。私も卒業生の一人として皆様に負けないよう更なる精進をして参る覚悟でおります。
三つ、これから始まる諸君や私に係るとても楽しみな事について
来る2012年に本校は開校50周年を迎えるに至ります。真にラッキーな事に、諸君は在校生としてその歴史的イベントに私達と一緒に参画することが できます。そして紛れもなく諸君たちこそが100周年を担う人達であります。今から50周年の準備を始め、みんなでお祝いしましょう。わくわくするような 記念行事にしましょう。どうか諸君の愛校魂を50周年記念事業に力強く刻んでいって下さい。私も準備を始めますが、どうか私にあなた達の若い力を貸して下 さい。
入学式の良き日に望み、諸君の抱く夢と希望を、この私の夢と希望として分けて頂ける幸せを今かみ締めています。「諸君に良き師と友と、学問の喜びの多からん事を」そう申し上げまして、簡単でございますがお祝いの言葉とさせて頂きます。
2010年04月08日
燧会会長 前田敏彦