平成23年度 新居浜高専卒業式(燧会会長祝辞)
2012年3月16日
2012年3月16日に、平成23年度の新居浜高専卒業式が行われました。
卒業生の皆さま並びに父兄の皆さま、おめでとうございました。
同窓会を代表して、会長の長谷部より祝辞を送らせていただきましたので、以下に掲載いたします。
ご卒業祝辞
皆さん、ご卒業おめでとうございます。同窓生を代表してお慶びを申し上げます。
本日ここに本科199名の卒業生並びに専攻科23名の修了生がそれぞれ新たな船出を迎えられますことをこころからお祝い申し上げます。今日改めて卒 業式を迎えて学生生活のいろいろなことを思い出しているのではないでしょうか。試験の追い込みで徹夜を連チャンしたこと、高専大会のためへとへとになるま で練習をしたこと、あるいは友人とけんかをしてもう絶交だと宣告したことを思い出している人もいるかもしれません。多くの出会いの中でかけがえのない恩師 や親友を作ったかたも沢山おられるのではないかと思います。
これからは、企業に就職される方、専攻科あるいは大学へと進学される方、それぞれの目標に向かい違う道を歩んで行くことになりますが、ともに過ごした5年間は人生の礎となり、新居浜高専は母なる学び舎として永遠に皆さんを支えてくれると思っています。
せっかくの機会でございますので最初に、同窓会「燧会」について少しお話をさせて頂きたいと思います。燧会は新居浜高専に在学した人で組織されてお りますが、皆さんの先輩である母校卒業生はすでに7000人に及ぼうとしており、技術者として日本の発展に貢献されております。また活躍の場も技術関係は 勿論のこと、政治、行政、医師、会社経営、あるいは自分で事業を興された方など多岐に亘り、その地域も国内にとどまらず、世界を舞台に活躍されておりま す。また、世代としても社会のあらゆる経験を積んでこられた方々、現在社会の第一線で活躍中の皆さん、そして皆さんのようにこれからの社会を担って行く 方々の集まりであります。新居浜高専同窓というキーワードで結ばれた会でありますので遠慮なく利用していただければと思います。
おりしも新居浜高専は創立50周年を迎え、記念事業として同窓会としても11月の国領祭に合わせたホームカミングデーには楽しいイベントを行う予定です。その時にはぜひ高専の校庭で皆さんと再会を果たしたいと思います。
さて、3月11日の東日本大震災から1年が経ちました。
この間メディアを通していろいろな方々の活動を知ることができました。津波から住民 を救おうと最後まで防災無線で避難放送を続け自らの命を失われた宮城県南三陸町の若い女性(遠藤未希さん)、のニュースは私たちの胸に大きな衝撃を与えま した。自らの危険を顧みず事態収拾に向かう自衛隊員、また炎天下で汗と泥にまみれながらボランティアで濡れた畳を運ぶ若者の姿、各地での募金活動…。今 も、震災に苦しみながら、その中で復興にむけて必死に活動されている方々がいっぱいおられます。
私はその方々から強く教えられた事があります。それは、自分がどういうことをしたら社会に貢献できるのか。人々の幸福を支えることができるのか。か けがえのない、家族、友人、愛する人を守り支えることが出来るのかということであります。外国からも沢山の支援を頂きましたが同時に日本人の思いやり、秩 序正しさに尊敬の気持ちが届けられております。
そのような中で、皆さんはとても幸せな学生生活を送れたことと思います。
この幸せは、ご両親を初め学校の先生やスタッフ、友人など多くの方々の支えがあって実現したものです。
今日新たな旅立ちを迎え、これから歩む人生の中で、今度は皆さん自身がどうすれば社会に貢献できるか、人を支えることが出来るかを考えて頂きたいと思います。
皆さんがこれから生きていく人生は決して順風満帆というわけではありません。向かい風が吹くこともあるでしょう。荒波にもまれて行く手が見えないこともあるかも知れません。そんな時、学生生活で得た恩師や友人が困難を乗り越える大きな支えなってくれると思います。
そして母校新居浜高専で学んだことを、生涯の誇りとして、無限大の可能性に挑戦して頂きたいと思います。皆さんの力による、日本の復興・発展と共 に、社会貢献を通して周りの人々の幸せを支えるため、皆さんがいつまでも健康でご活躍されることを祈念しましてお祝いの言葉といたします。
2012年03月16日
新居浜工業高等専門学校 同窓会「燧会」
会長 長谷部 健介